にきび（尋常性痤瘡）

にきびは脂腺性毛包に起こる皮膚病です。脂腺性毛包は顔、胸、背中などに多く、皮脂腺が大きいのが特徴です。

第一段階は面皰（めんぽう）（コメドとも言います）という毛包に皮脂がつまった状態です。いわゆる白ニキビ

第二段階は面皰に炎症反応がおこり、赤い丘疹や膿疱ができる状態です。いわゆる赤ニキビ

さらに炎症が進んで膿をもつ膿疱、硬結（しこり）、腫瘤になるとニキビ跡になる恐れがあります。

[原因]

１，毛包についている皮脂腺で皮脂分泌が増える。ホルモンの影響をうけて脂性肌になること。

２，毛包のつまり。

３，アクネ菌　常在菌ですが、皮脂を栄養に増殖し、炎症をおこしていろいろな物質を産生します。

[治療のおすすめ]

にきびあとになると回復がむつかしくなるので、早期段階での治療をおすすめします。

[治療法]

• 面皰と赤いにきび　外用剤として、アダパレン（ディフェリンゲル）、過酸化ベンゾイルゲル（ベピオゲル）アダパレン・過酸化ベンゾイルゲル（エピデュオゲル）、クリンダマイシン過酸化ベンゾイル配合ゲル（デュアック配合ゲル）は毛包のつまりを改善します。
• 赤いにきび　抗菌剤外用としてオゼノキサキンクリーム（ゼビアックスクリーム）、ナジフロキサシンクリーム（アクアチムクリーム）クリンダマイシンリン酸エステルゲル（ダラシンＴゲル）など

 ３，炎症の強い赤いにきび　内服抗菌剤を処方します。

 ４，漢方薬が有用なこともあります。

 [生活習慣やスキンケア]

• 洗顔　1日２回　洗いすぎても角質を傷つけバリア機能を損ないます
• 睡眠
• 食事　動物性脂質や糖質を控えてください
• 皮膚の刺激を避けてください。たたく、こする、さわる、つぶす、自分で膿を出すなど。
• 保湿してください。皮膚の水分はバリア機能を保ちます。

毛穴に皮脂がたまり、毛穴の出口がつまると、コメドになります。毛穴の皮脂が増えるとアクネ菌が増殖し赤ニキビになります。

炎症がさらに進むと膿を持つ化膿したにきびになり、広く深い炎症になるとニキビ跡になることもあります。

＊（　）は先発品の商品名です。