いぼ(尋常性疣贅)
いぼ(尋常性疣贅)
俗にいう「いぼ」にはいろいろな皮膚疾患がふくまれています。皮膚腫瘍、皮膚がん、ほくろ、感染性いぼなどがあり、まずは正しい診断が大切です。
皮膚科学的にいぼ(尋常性疣贅)はヒト乳頭腫ウイルス感染症です。ウイルス性疣贅ですので人から人へ直接または間接的接触で感染します。
皮膚の一番外側の角質のバリアが壊れたり、バリア機能が弱いとウイルスが入り込んで細胞に感染します。指のさかむけや足の裏、顔などは好発部位です。
ヒト乳頭腫ウイルスには多くの種類があり、また感染部位により尋常性疣贅、扁平疣贅、足底疣贅、尖圭コンジローマなど診断されます。
治療
冷凍凝固療法 液体窒素をいぼにあてて、凍らせて治療します。低温にすることで免疫を賦活する効き目があります。痛みがあります。
内服療法 漢方薬のヨクイニンエキスという薬を内服します。免疫を上げる効き目があります。
外用療法 いぼを軟化させるような外用剤を補助的に使うことがあります。
尖圭コンジローマについては性病の一種ですので特別の治療があります。
いぼの治療は長期に行なう必要があります。他の体の場所にうつらないように気を付けながら根気よく頑張りましょう。