しみの話I -ハイドロキノンによる治療―
[2005.10.23]
しみの外用治療としてハイドロキノンは最強の美白剤です。ハイドロキノンはメラニン色素産生酵素のチロジナーゼ活性をおさえる働きがあり、外用美白剤の中では最も効き目が期待できます。
しみとは後天的に限局的にメラニン色素が増加した状態とされており、ハイドロキノンは次のようなしみに効果があります。
1.日光黒子(老人性色素斑)
加齢と紫外線によってできるしみで、大きな円形のものから小さな不整形のものまであり、色は薄茶色から黒色、数は一カ所から多数までさまざまあります。
2.肝斑
30歳代以降の女性の両頬や額にできるべたーとした茶色いしみで女性ホルモンの影響が大きいといわれています。
3.炎症性色素沈着
こじれたにきびの痕や、やけど、掻き傷、日焼けなどにできます。
4.雀卵斑(そばかす)
小児期や思春期から主に色白の人に細かい薄茶色のしみが多数できるもので、遺伝的な要因が大きいと考えられています。
【使用法】
1日1回、夜の洗顔後、化粧水のあとにしみの部分だけに外用します。効き目がでれば2ヶ月目位からしみの色が薄くなってきます。慣れてこられ、1日2回ご使用の場合、朝は紫外線防御効果の高いサンスクリーン剤を重ねてお使いください。
【使用上の注意】
1.しみ治療中は、紫外線ケアを必ずしてください。サンスクリーン剤の使用をおすすめします。
2.人によって赤みが出たり、ぴりぴりと刺激感を感じることがあります。この場合はすぐに使用を中止して診察を受けてください。当院では最初はお試し用のサンプルを無料でお渡しして、1~2週間使用して異常がなければ購入していただくようにしています。
3.外用部位や期間などは、しみや人によって多少個人差がありますので、診察を受けていただくようお願いします。